スローライフ 2019.03.31

水の都・三島の清流と梅花藻

熱海をも潤す富士の恵み




富士山のお膝下である静岡県には清らかな湧水を源とする河川が数多くある。水の都・三島の源兵衛川、清水町の柿田川は、長年この地域の人々の生活を潤してきた。

 
源兵衛川

 


源兵衛川のせせらぎ散歩


楽寿園小浜池から湧き出る富士山の伏流水を水源とする源兵衛川は、川沿いに散歩道が整備され、「水の都・三島」を体感できる人気のスポットとなっている。周辺には菖蒲や紫陽花、ハンノキなど四季折々の花が咲き、初夏にはホタルが舞う。せせらぎ散歩道には著名な文豪の石碑が並び、読みながらそぞろ歩く観光客、川の中に置かれた飛び石で遊ぶ子供たちなど、市民の憩いの場となっている。


湧水


ミシマバイカモ

 


三島梅花藻

水温15度前後の澄んだ湧水を好んで群生する「梅花藻」。その名の通り、梅の花のような可愛らしい花をつけるキンポウゲ科の水草が源兵衛川の清らかさを物語っている。流れに沿うように生える鮮やかな緑色の藻に、白く小さな花が咲き乱れる様子はまるで水面の花畑である。
三島の楽寿園で発見されたため「ミシマバイカモ」の名で知られているが、高度経済成長期の工場排水で川が汚され一旦全滅。その後のナショナルトラスト運動の盛り上がりで美しい川が蘇り、隣の清水町を流れる柿田川に自生していたミシマバイカモを譲り受け、現在では源兵衛川や「三島梅花藻の里」で大切に守られている。


夏の灯篭流し

 


熱海の飲料水となる清流・柿田川


柿田川は清水町の柿田川公園内の大小さまざまなわき間から出る1日100万トンもの湧水を源とする日本三大清流のひとつ。柿田川の水は、昔から飲料水として利用され、清水町だけでなく三島や沼津、熱海の一部など近隣にも広く送水されている。湧水はもともと富士山麓の伏流水のため、年間を通じて水温15度前後を保ち、自生する梅花藻は一種の「清流のバロメーター」となっている。清流・柿田川の水を利用して作られる豆腐や蕎麦も有名である。


澄み切った川の水